株式会社Classroom Adventureは、国連の枠組みで開催される国際的なアワードWorld Summit Awards (WSA) 2025のLearning & Education部門を受賞しました。2026年5月には代表の今井がオーストリア・ウィーンで開催された授賞式に参加し、日本からは23年間で5件目となります。偽情報・誤情報という世界的な課題に対し、ゲーミフィケーションを活用した情報リテラシー教育のアプローチが高く評価されたものです。
深刻化する偽情報・誤情報問題
近年、SNSの普及や生成AI技術の急速な発展により、誤情報・偽情報の拡散は深刻な社会問題となっています。世界経済フォーラム(ダボス会議)のグローバルリスク報告書では、「誤情報・偽情報」が2年連続で世界で最も懸念される脅威として挙げられました。
国内でも、能登半島地震における偽の救助要請のように、デマが人命救助の妨げとなるなど、社会に大きな混乱をもたらしています。特に若者世代は、誤情報を拡散する割合が高いことが指摘されており、情報の真偽を自らの力で疑い、調べるリテラシーの育成が急務となっています。
国際的アワード「World Summit Awards」での評価
World Summit Awards (WSA) は、2003年に国連情報社会世界サミット(WSIS)の枠組みで設立された、デジタルイノベーションを表彰する国際的なアワードです。180カ国以上が参加し、社会課題の解決に貢献する優れた取り組みが選出されます。日本からの受賞は、過去23年間で5件目となります。
今回の受賞において、Classroom Adventureが展開する「レイのブログ」や「ユースファクトチェック選手権」が評価の対象となりました。複雑で困難な偽情報・誤情報という現代的な課題に対して、ゲームの要素を取り入れた実践的な取り組みを展開した点が、国際的に高く評価されています。不安や恐れを強調するのではなく、学習者が主体的に学べる体験設計を構築したことが、今回の受賞につながりました。
評価された具体的なプログラム
今回のWSA受賞対象となった、当社の主要な2つのプログラムについて紹介します。これらのプログラムは、学習者が受け身で知識を受け取るのではなく、自ら調べ、考え、判断する力を育むことを目的としています。
① 情報リテラシー教育プログラム「レイのブログ」
「レイのブログ」は、誤情報・偽情報をテーマにした、革新的なメディアリテラシー教育プログラムです。現在、世界14カ国の教育機関に提供中です。
ストーリーと実際のインターネットを駆使した没入型の謎解きゲームを通じて、参加者はプロのファクトチェッカーが使う最先端の検証手法を自然と身につけていきます。ゲーム内では、生成AIによるフェイク画像の見分け方、位置情報を特定するジオロケーション、一次情報の探し方など、通常の授業では学べない実践的スキルを習得できます。
偽情報対策に必要な「疑う」「調べる」「判断する」という3つの基本ステップを体験的に学習することで、情報に振り回されず、自らの力で真実を見極める力を育みます。
② 国際大会「ユースファクトチェック選手権(GenAsia Challenge)」 は、ファクトチェック(真偽検証)の技術を競う、12歳から24歳の若者を対象とした国際大会です。
本大会は、Google社によるニュースリテラシーへの取り組み「Youth Verification Challenge」を2024年よりClassroom Adventureが引き継ぎ、日本ファクトチェックセンター(JFC)やアジア各国のファクトチェック団体と共同で開催しています。
生成AIフェイクや災害デマなど、真偽不明な情報が溢れるデジタル社会を生き抜くために不可欠な情報リテラシーを、実践的かつ楽しく学ぶ場を提供することを目的としています。リアルタイムで行われるチーム対抗戦を通じて、情報の速さと正確さを競い、国内予選を勝ち抜いたチームが各国の代表チームと世界一の座をかけて戦います。
今後の展開とグローバルな連携強化
今回の受賞を受けて、Classroom Adventureは今後、海外の教育機関や団体との連携をさらに強化し、事業のグローバル展開を加速させていきます。情報環境の変化が続く中でも、国や地域を問わず必要とされる基礎的なリテラシーを、より多くの学習者に届けていくことを目指します。
その一環として、ウィーンでの授賞式参加に合わせて、現地オーストリアのウィーン日本人学校での出張授業も実施しました。こうした国境を越えた実践を通じて、情報リテラシー教育の新たなモデルケースを構築していきます。
私たちはこれからも、社会課題を「難しいから学ぶもの」として提示するのではなく、参加者が夢中になりながら深く考えられる「楽しすぎる」学びを提供していきます。世界中の若者が情報に振り回されることなく、自らの力で確かめ、判断できる社会の実現に向けて、継続的な活動を通じて貢献してまいります。
株式会社Classroom Adventureについて
株式会社Classroom Adventureについて
株式会社Classroom Adventureは、慶應義塾大学の現役学生が立ち上げたEdtechスタートアップです。「Make maenomeri(前のめりをつくる)」をミッションに掲げ、ゲーミフィケーションを活用した「楽しすぎる」学びを創造しています。
誤情報・偽情報をテーマにした主力プログラム「レイのブログ」は世界14カ国以上で50,000人以上が体験。また、社会問題化する「闇バイト」の危険性を疑似体験できる「レイの失踪」は、東京都、兵庫県、鳥取県をはじめとする全国の自治体や教育機関と連携して導入が進んでいます。
さらに、2024年からはファクトチェック(真偽検証)の技術を競う国際大会「Youth Verification Challenge(現 GenAsia Challenge)」を米Google社より引き継いで主催しています。
これらの活動が評価され、以下の賞を受賞しています。
- 朝日新聞社大学SDGs Action! Awards 2024 グランプリ
- 東京都主催 国内最大級のスタートアップコンテストTokyo Startup Gateway 2024 最優秀賞
- NIKKEI THE PITCH SOCIAL 2025 グランプリ
- Global EdTech Startup Awards (GESAwards) 2025 R&D Innovation特別アワード
- Internet Media Awards 2026 ソーシャルアクション部門
2025年よりUNESCOの国際的ネットワーク「Media and Information Literacy Alliance」にも加入し、情報リテラシー教育の国際的な普及に貢献しています。

